Synology NAS 写真保存のためのNAS選びポイント

Synology NAS

Synology NAS製品のグレードについて

Synology(シノロジー)のNAS(Network Attached Storage)製品には、さまざまなグレード(シリーズ)があり、用途やユーザー層に応じて機能・性能・拡張性などが異なります。以下に主要なグレード(シリーズ)の違いを簡潔にまとめます。

【1】Jシリーズ(例:DS223j)

特徴:

  • エントリーモデル
  • 低価格・低消費電力
  • 軽いファイル共有・バックアップ用途向け

対象:

  • 初心者や家庭ユーザー
  • 高度な機能を必要としない人

【2】Value(バリュー)シリーズ(例:DS224+)

特徴:

  • 中程度の性能
  • アプリもある程度使える(Dockerなど一部対応)
  • メモリ増設可能なモデルもあり

対象:

  • 小規模オフィス、写真管理、メディアサーバーなどのやや高度な用途

【3】Plusシリーズ(例:DS923+、DS1522+)

特徴:

  • 高性能CPU(AMD RyzenまたはIntel)
  • 仮想化やDockerなど本格的なアプリ活用可能
  • SSDキャッシュ、10GbE対応(機種による)

対象:

  • 中〜上級ユーザー、スモールビジネス

【4】XS / XS+ / SA シリーズ(例:DS3622xs+、SA3400)

特徴:

  • 法人・エンタープライズ向け
  • Xeon CPU、大容量RAM、冗長電源など搭載
  • 高可用性クラスタ(HA)やVMホスティングも可能

対象:

  • 本格的な企業ITインフラ、仮想環境構築、データセンター用途

【5】RackStation(RSシリーズ)

特徴:

  • ラックマウント型(1U〜4U)
  • データセンターやサーバールームに適応
  • XSやSAグレードに該当するものもあり

対象:

  • 大規模な法人向け、ITインフラ管理者

比較表

シリーズ主な用途CPU性能拡張性対象ユーザー
J基本的な保存/共有なし〜少ない家庭・初心者
Value少し高度な利用個人〜小規模
Plus多用途・高性能中〜上級者・事業者
XS+/SA企業IT向け非常に高非常に高法人・IT担当者
RSラック型機種による法人・サーバー管理者

補足:

  • 「+」が付いているモデル(例:DS920+)は性能や拡張性が高く、長く使えるので人気があります。
  • 2ベイ、4ベイ、8ベイ…という「ドライブ数」も重要な選択要素です。
  • 最近のモデルは**Synology DSM(DiskStation Manager)**というOSで操作性が統一されています。

写真保存のためのNAS選びポイント

チェック項目おすすめ理由
容量高画質JPEGやRAWを多数保存するため、2ベイ以上がおすすめ
CPU/RAM性能写真の**サムネイル生成や画像ビューア(Synology Photos)**をスムーズに使うには、中〜高性能モデルが良い
拡張性後から容量を追加したい場合は拡張ユニット対応機が便利
外部アクセススマホやPCから外出先で写真閲覧・共有したい場合は**DSM 7.xの機能(QuickConnectなど)**が役立つ

写真保存向けおすすめシリーズ

【家庭・個人用途】+コスパ重視

Valueシリーズ(例:DS224+, DS423)

  • ✅ Synology Photosアプリが快適に使える
  • ✅ RAWファイルや高解像度画像のサムネ生成も割とスムーズ
  • 💡メモリ増設可能なモデルなら長期的に安心

【業務利用・プロ写真店など】

Plusシリーズ(例:DS923+, DS1522+)

  • ✅ 高性能CPUとRAM(Ryzen搭載)で大量の写真でも高速
  • ✅ SSDキャッシュ対応 → 写真閲覧がさらに快適
  • ✅ 10GbE対応可能(編集作業も可能レベル)
  • ✅ 拡張ユニットで容量追加も柔軟

【写真店・法人で大量管理】

XS+やSAシリーズ

  • ✅ 複数ユーザーで同時アクセスしても快適
  • ✅ RAID6など冗長性が高い
  • ✅ バックアップや他拠点との連携も本格的に構築可能

写真閲覧・共有アプリ

  • Synology Photos
    → 自動分類・タグ付け・顔認識(対応機種のみ)など高機能
  • DS File / Synology Drive
    → ファイル単位の共有や整理に便利

おすすめモデル例(2024〜2025年時点)

モデル用途目安特徴
DS224+個人・家庭人気の2ベイ。Photosも快適。コスパ良。
DS423+写真保存+家族共有4ベイで拡張性あり。メディア共有に◎
DS923+フォトスタジオやプロ高性能&10GbE拡張可。長期利用に最適。
DS1522+大量写真+バックアップ5ベイ、SSDキャッシュ活用で超快適。

Synology Jシリーズでの写真管理について

✅ メリット(できること)

項目内容
✅ 写真保存JPEG/RAWファイルの保存、フォルダ整理可能
✅ Synology Photos対応DSM 7.xのSynology Photosアプリで閲覧・共有できる
✅ 外部アクセスQuickConnectやモバイルアプリで外出先から閲覧可能
✅ 省電力ファン付きでも静かで、電気代も安い
✅ コストパフォーマンス2〜3万円台でNASが始められる

⚠️ 注意点(制限・弱点)

項目内容
⚠️ CPU性能が低め写真のサムネイル生成や顔認識が遅い、または非対応(顔認識はPlusモデル以上推奨)
⚠️ RAM増設不可処理が重いと動作がもたつく。複数人の同時利用は非推奨
⚠️ RAW画像の閲覧Synology Photosは対応しているが、表示に時間がかかることがある
⚠️ アプリ制限Dockerや仮想化などの高度な機能は使えない

💡 Jシリーズが向いている人

  • 家庭ユーザー/初心者
  • メインはJPEG保存と閲覧
  • RAWも保存はするが、編集はPCで行う
  • 写真を家族と共有したい(スマホで見るなど)
  • 写真枚数が数千〜1万枚以内
  • 低予算で写真用NASを始めたい

📌おすすめモデル:DS223j

  • 2ベイ(RAID1ミラー対応で安心)
  • DSM 7.2 対応
  • Synology Photos対応
  • 定番のJシリーズ最新モデル(2023年)

🔁 今後の拡張性も考えるなら…

もし以下のようなことも考えているなら、Plusシリーズ(例:DS224+)の方が満足度が高いです:

  • 写真が今後増える予定
  • RAWを頻繁に見る・管理する
  • 顔認識・自動分類を使いたい
  • 多少の速度やレスポンスを重視する

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