一眼レフ・ミラーレスカメラでの動画撮影ガイド

写真

近年、スマートフォンでは得られない高画質な映像表現を求めて、一眼レフやミラーレスカメラで動画撮影を始める方が増えています。この記事では、動画撮影の基本設定から機材選び、ビデオカメラとの違い、外部マイクについてまで詳しく解説します。

■ 一眼レフ/ミラーレスカメラで動画を撮るための基本設定

ここでは、あなたが初めて動画を撮影する方でも迷わないように、以下の内容をやさしく・丁寧に解説します

🔍【1】動画の「記録画質」ってなに?

「記録画質」とは、動画の**解像度(映像の大きさ)フレームレート(1秒あたりのコマ数)**を組み合わせた設定のことです。

たとえば:

表示例内容
1920×1080 / 30pフルHD(1080p)、1秒に30コマ(fps)
3840×2160 / 24p4K、1秒に24コマ(映画っぽい)
1280×720 / 60pHD画質、なめらか

それぞれにあう用途は?

用途解像度 / フレームレート理由
普段のVlog・YouTube用1920×1080 / 30p十分な画質、データも軽めで扱いやすい
スロー再生したい1920×1080 / 60p後でスロー編集ができる
画質最優先・編集も本気4K(3840×2160)/ 24p or 30p高画質だけどデータは大きい

※最初は「フルHD 30p」でOK!


🔍【2】1分でわかる圧縮方式(コーデックの記録方法)

Nikon / Canon / Sony 各社のミラーレスカメラにおける動画の圧縮方式(コーデック)を、目的別・用途別にわかりやすく比較表と使い分け方でまとめました。


🎬 【3社比較】動画圧縮方式まとめ

会社標準圧縮方式高効率圧縮方式高画質/編集向けRAW動画
NikonH.264 / AVC(MOV)H.265 / HEVCApple ProRes(Z 9など)N-RAW(Z 9, Z 8)
CanonH.264 / IPB・ALL-IH.265 / IPB・ALL-I-(外部ProRes)Canon RAW(R5 Cなど)
SonyXAVC S(H.264 IPB)XAVC HS(H.265 IPB)XAVC S-I(H.264 All-I)RAW出力(外部ProRes RAW)

🎯 【目的別】使い分けのポイント

使用目的おすすめの圧縮方式と理由
記録重視・編集しない動画H.264(Nikon: MOV、Canon: IPB、Sony: XAVC S)
→ 軽くて互換性◎、SNSやYouTube即公開向け
画質を優先しつつ容量も抑えたいH.265(Nikon: HEVC、Canon: IPB HEVC、Sony: XAVC HS)
→ 高効率、10bit対応、編集もそこそこ可能
本格編集・カラグレ重視All-I系:
Canon: H.264 ALL-I
Sony: XAVC S-I(All-Intra)
Nikon: ProRes
→ 編集耐性◎
プロ向け映像制作RAW動画:
Canon: Canon RAW / Cinema RAW Light
Sony: ProRes RAW(外部)
Nikon: N-RAW / ProRes RAW
→ 最高画質・最大柔軟性

🏁 補足比較:形式・互換性・特徴

項目H.264 / IPBH.265 / HEVCAll-I / ProResRAW(内部/外部)
画質★★★☆☆★★★★☆★★★★★★★★★★
編集耐性★★☆☆☆★★★☆☆★★★★★★★★★★
ファイルサイズ中〜やや小非常に大
PC負荷高(再生にGPU必要な場合あり)非常に高
対応ソフト広く対応新しめの環境が必要DaVinci, PremiereなどDaVinci, Final Cutなど

CANONを使っている人でいうと

用途おすすめ設定理由
映像編集を前提とした作品制作ALL-I高画質・編集耐性◎
YouTubeや記録動画、日常撮影IPB 標準画質と容量のバランスが良い
セミナー・会議記録、監視映像などIPB 軽量長時間撮影に最適、編集不要ならOK
📌 ALL-I(All-Intra)
  • すべてのフレームを個別に圧縮・保存(I-frameのみ)
  • 1フレーム=1枚の写真のように完全保存される
  • 編集やスロー再生、VFXなどに最適(フレーム間の計算不要)

✅ メリット:

  • 編集時の動作が軽い
  • 高画質&精密な処理向き(プロ編集やカラーグレーディング)

❌ デメリット:

  • ファイルサイズが非常に大きい(例:IPBの3倍以上)

📌 IPB 標準
  • I-frame + P-frame + B-frameを使ってフレーム間で差分圧縮
  • 一定間隔で「完全なフレーム(I)」を記録し、あとは差分(P/B)で記録

✅ メリット:

  • ファイル容量を大きく減らせる(ALL-Iの1/2〜1/3)
  • 画質は十分高品質で、ほとんどの用途に適する

❌ デメリット:

  • 編集時にややPCに負荷がかかる(再生時にフレームを復元する必要あり)
  • 激しい動きや高速パンではブロックノイズが出ることも

📌 IPB 軽量(IPB-L)
  • IPBよりもさらに強く圧縮される
  • 一眼レフやミラーレスの廉価モデルでは記録可能時間を延ばすために搭載されていることが多い

✅ メリット:

  • 最も容量が小さく、SDカードの消費が少ない
  • 長時間記録、ドキュメンタリー、取材向け

❌ デメリット:

  • 画質が落ちる(特に細部や動きの多い映像で劣化しやすい)
  • 編集やカラー補正にはあまり向かない

💡 まとめ

  • 初心者〜中級者向けには、基本的に「H.264(IPB)」で十分です。YouTubeなどに手軽にアップできます。
  • 編集・色調整を本格的にしたいなら「All-Iや10bit HEVC」がおすすめです。
  • プロレベルでの制作や映画、CMなどには「ProRes / RAW」が適していますが、編集環境や記録媒体がハイエンドである必要があります。

🎮【3】撮影モードはマニュアルモード推奨

動画撮影においては、シャッタースピードを固定するのが基本的かつ重要な設定です。以下に理由と活用法を詳しく解説します。

🎥 なぜ動画ではシャッタースピードを固定するのか?

✅ 理由1:自然な動き・ブレ感を出すため

動画は静止画の連続なので、「動きのブレ」がないとカクカクして不自然に見えます。
そこで「シャッタースピードを固定」して、適度なモーションブラー(動きの残像)を作ることで、映像に滑らかさが出ます。


✅ 基本ルール:「180度シャッタールール」

  • フレームレートの 2倍の逆数が理想的なシャッタースピードです。
    • 例:30fps → 1/60秒
    • 例:24fps → 1/48秒(現実には1/50秒)
    • 例:60fps → 1/120秒

この設定で、目で見た自然な動きに近い映像になります。

⬆ シャッター速度を速くするメリットは?
  1. モーションブラーの低減
    • 被写体の動きがハッキリと写る。スポーツやアクションなどで「ブレのない一コマ」を撮りたいときに有効。
    • 映像からのフレーム切り出し(写真のような目的)に有利。
  2. VFX用途(ビジュアルエフェクト)
    • モーションブラーがあるとトラッキングや合成が難しくなるため、ブラーの少ない映像が求められる。
⬇ デメリット(一般的にはこちらが大きい)
  1. 動きがカクついて見える
    • ブラーが少なすぎて、映像が「ガクガク」または「不自然」に見える。
    • 特に人の動作やカメラのパンなどがぎこちなく感じられる。
  2. 映画的な雰囲気が損なわれる
    • いわゆる「シネマライクな質感」を出したいなら、適度なモーションブラーが重要。
  3. 暗所での露出不足
    • シャッター速度が速いと、光の取り込みが減り、暗くなりやすい。
    • 絞りやISOで補う必要があり、ノイズや被写界深度に影響。
🎥 実際の使い分け(まとめ)
シャッター速度設定主な用途
通常(1/フレームレート×2)映画、YouTube、ドキュメンタリーなど一般映像
速め(1/125, 1/250など)アクション、スポーツ、VFX用途、映像切り出し
遅め(1/30など)芸術的表現、夢や幻覚的な効果を演出したい時

✅ 結論

メリットはあるが、目的が明確なときに限定すべき。
自然な動画表現を重視するなら、基本は「180度シャッター・ルール」を守るのが無難です。速いシャッターは特殊効果や実用性を目的とした演出用です。

🔍 なぜGoProはシャッター速度が速め?
  1. アクション向け設計
    • GoProはアクションカメラなので、スポーツや動きの激しいシーンでの使用が前提。
    • モーションブラーを最小限に抑えて、被写体の動きをクリアに記録するため、シャッター速度が速く設定されやすいです。
  2. 電子式手ブレ補正(HyperSmooth)との相性
    • 高速シャッターの方が、後処理の電子式手ブレ補正でフレーム間の動きが正確に計算しやすい。
    • モーションブラーがあると補正効果が不安定になる可能性があります。
  3. 明るい屋外での使用が多い
    • 明るい環境では高速シャッターでも露出が確保できるため、特にフィルター(NDなど)を使わない場合は、自動的にシャッター速度が上がります

📹 実際の設定例(GoProの自動設定)
フレームレート実際のシャッター速度(例)
30fps自動で1/120秒など(場合により)
60fps自動で1/240秒など

※これは環境光(明るさ)によっても変動します。


🛠 シャッター速度をコントロールする方法(GoPro)
  • ProTuneモードを有効化することで、シャッター速度やISO感度などを手動設定可能。
  • **NDフィルター(減光フィルター)**を使えば、シャッター速度を映画的に遅くすることもできます(例:1/60秒に固定など)。

GoProはデフォルトで「速めのシャッター速度」によるシャープな映像を優先しています。
これはアクション撮影には理にかなっていますが、映画的なブラー感が欲しい場合は手動設定とNDフィルターの併用が必要です。

⚠️ シャッタースピードが速すぎると…

  • 例:1/500秒や1/1000秒などで撮ると
    • 動きのブレがなくなり、カクカクとした映像になります(いわゆる「GoPro感」)。
    • Vlogやドラマには不自然。

✅ 結論(おすすめ設定)

動画撮影では、基本的に以下をおすすめします:

  • マニュアルモード(M)
  • シャッタースピード:フレームレートの2倍の逆数(例:30fps → 1/60秒)
  • 絞り:撮りたいボケ感に応じて(例:F2.8〜F5.6)
  • ISO:状況に応じてオートでもOK(上限設定が望ましい)

一眼レフで動画撮影を本格的にやるなら、NDフィルターはほぼ必需品です。特に「映画っぽい」「自然なモーションブラー」を再現したいなら、NDフィルターなしでは厳しい場面が多くなります。

🌑 NDフィルターとは?

ND(Neutral Density)フィルターは、カメラに入る光の量を減らす「減光フィルター」です。

  • サングラスのような役割
  • 色に影響を与えず、明るさだけを抑える
🎥 なぜNDフィルターが必要か?
1. シャッター速度を適正に保つため
  • 映像に適したシャッター速度(例:30fpsなら1/60秒)を使いたい。
  • でも日中の屋外では 明るすぎて露出オーバーになる。
  • 絞る(F値を上げる)と被写界深度が深くなり、背景ボケが減る
  • ISOを下げても限界がある。
    👉 NDフィルターで減光すれば、絞らずに適正露出が得られる。

2. 静止画と違ってシャッター速度が自由にできない
  • 写真では1/2000秒などでパパッと撮れるが、
  • 動画ではフレームレートに応じたシャッター速度が「固定に近い」
  • その結果、明るさをコントロールする手段がNDフィルターに頼らざるを得ない。

✅ NDフィルターが必要な典型シチュエーション
シーンなぜ必要?
晴れた屋外明るすぎてシャッター速度を上げるしかなくなる(ブラーがなくなる)
F1.8など開放で撮りたい絞れないと露出オーバーに。NDで減光が必要
映画的な画を撮りたい180度ルール(自然なブラー)を守るにはND必須

🎛 NDフィルターの種類
種類特徴
固定ND(例:ND8、ND16)シンプル。一定量だけ減光。高画質。
可変ND(Variable ND)ダイヤルで濃度調整。屋外撮影に便利。少し高価だが万能。
スクリュー式 vs マットボックス型ミラーレス/一眼ならスクリュー式で十分。映画撮影ではマットボックス使用。
🧮 NDフィルターの濃度(効果の強さ)
NDフィルター段数減光率ND使用前のシャッター速度(→ ND使用後 = 1/30秒)
ND21段50%1/60 秒(→ 1/30秒)
ND42段25%1/120 秒(→ 1/30秒)
ND83段12.5%1/240 秒(→ 1/30秒)
ND164段6.25%1/480 秒(→ 1/30秒)
ND325段3.125%1/960 秒(→ 1/30秒)
ND646段1.56%1/1920 秒(→ 1/30秒)

✅ 結論:NDフィルターは動画撮影の「三脚」みたいな存在
  • 本気で撮るなら必須。
  • NDフィルターがないと、昼間の撮影でシャッター速度を守れず、ガクガクした映像になるか、絞って背景ボケが消える。

🌟 もし迷っているなら…

**まずは可変ND(Variable ND)**を1つ買っておくと便利です。

  • Kenko、K&F、PolarPro、Tiffenなどが定番。
  • レンズ径に合わせたサイズを選んでください(例:フィルター径 67mmなど)。

⚙【4】設定方法の具体例(機種共通の流れ)

※以下は代表的な手順で、機種によって名称が少し異なります

【ステップ1】動画モードに切り替え

  • カメラ本体の「モードダイヤル」で【動画マーク】または【M/P/Aなど+動画モード】にします。

【ステップ2】記録画質を設定

  1. メニューを開く(MENUボタン)
  2. 「動画設定」または「ムービー設定」へ
  3. 「記録サイズ」「解像度」などを選ぶ
  4. 推奨:1920×1080 / 30p

【ステップ3】撮影モードを選ぶ

  • 「M」モードにして、シャッタースピードはフレームレートの 2倍の逆数、絞りは撮りたいボケ感、ISOは自動オート

【ステップ4】AFモードを確認

  • 「顔認識AF」「瞳AF」などがあるなら ON
  • ピントが迷うなら「ワンショットAF」または「中央固定AF」

【ステップ5】ホワイトバランス(WB)

  • オートでもOKですが、室内などで色が安定しないなら「太陽光」「電球」などに固定

🎥 【5】動画をきれいに撮るコツ(自動モードでも)

テーマコツ
手ブレ三脚・自撮り棒を使う、手ブレ補正ONにする
できれば外部マイク、少なくとも風の強い場所を避ける
明るい場所で撮る(窓辺、屋外など)
構図背景がゴチャゴチャしないよう整理する

🎓 Mモードは難しい!もし迷ったらこの設定!

項目設定例
モード動画モード+Pモード
解像度1920×1080(FHD)
フレームレート30fps
フォーカス顔認識AF
ISOオート or ISO400くらい
WBオート(安定しなければ固定)
  • カメラ内蔵マイクでも録音可能ですが、外部マイクの使用で格段に音質が向上します。

■ 外部マイクの種類と選び方

ここでは、初心者から中級者まで使える
外部マイクの種類・機能・選び方・おすすめ用途を徹底解説します。

🎤 外部マイクの【3大メリット】

  1. ✅ カメラ内蔵マイクよりクリアで自然な音質
  2. ✅ 録りたい音を狙って収音できる(指向性)
  3. ✅ ノイズや風音を減らせる(ウィンドジャマー対応)

📌 1. マイクの接続タイプ

接続方法説明
🎧 3.5mmミニプラグ(AUX)一般的なマイク端子。多くの一眼/ビデオカメラが対応
🔌 XLR端子プロ向け。高音質・ノイズ耐性あり(業務用レコーダーやミキサーに使用)
📱 USB-C / LightningスマホやPC向け(デジタル接続)
🔊 ワイヤレスBluetoothや専用トランスミッターで無線接続(ピンマイクなど)

🎙 2. マイクの種類と特徴

種類形状特徴と用途
🔊 ガンマイク(ショットガン)細長い棒状正面の音だけを強く拾う(指向性◎)
屋外・Vlog・イベント収録向け
RODE VideoMic GO II、Deity D4 Duo
🎙 ラベリアマイク(ピンマイク)小型・クリップ式人の胸元に付けて会話音をクリアに収録
インタビュー、ナレーション向け
DJI Mic、Rode Wireless GO II
🎤 ステレオマイク左右2つのマイク環境音や広がりのある音(ライブ・自然音)を記録したいときZoom M3 MicTrak、Sony ECM-MS2
🎛 ハンドマイク(ダイナミック型)手持ち型歌・司会・イベント向き。耐ノイズ性が高いShure SM58、Audio-Technica AT-X11
📦 レコーダー内蔵マイク録音機+マイク高音質録音+後から映像と同期
音楽・フィールド録音向き
Zoom H1n、TASCAM DR-05X

🎯 3. 指向性とは?

マイクの**音の拾い方の方向性(=指向性)**です。

種類音の拾い方特徴
🔵 無指向性(全指向性)全方向から均等に拾うピンマイクに多い。自然な音声収録
🎯 単一指向性(カーディオイド)正面を中心に拾うガンマイク、ボーカルに最適
🎯 超指向性さらに正面のみに特化遠くの声を狙いたいときに使う(映画・野鳥撮影など)
🔁 双指向性前後を拾う対談・2人インタビューに便利(例:Deity D4 Duo)
🔄 ステレオ左右で立体的に拾う環境音・ライブ音向け

📦 4. 用途別おすすめマイク構成

用途おすすめマイク理由
🎥 Vlog・YouTubeショットガンマイク(例:RODE VideoMic GO II)手軽+音質◎+風対策も可能
🎤 ナレーション・音声解説ピンマイク(有線/無線)(例:DJI Mic)声が安定して録れる。距離の影響なし
📣 インタビュー・対談ピンマイク×2 or 双指向マイク双方向の音がきれいに拾える
🌳 環境音・BGM素材ステレオマイク or レコーダー(例:Zoom H1n)音の広がりが録れる
🎶 歌・演奏ハンドマイク or レコーダー録音品質が命。ダイナミック or コンデンサ型で選ぶ

🛠 5. 便利なマイク関連アクセサリ

アクセサリ役割
🎛 ウィンドジャマー(モフモフ)風音の低減に必須(屋外での使用時)
🧲 ショックマウント歩行音や振動ノイズを軽減(ガンマイクに)
🎙 延長ケーブルカメラから離れた場所で収音できる
🔋 外部レコーダー音声を別録りしてあとで映像に同期する(音質◎)

✨ まとめ:マイク選びのポイント

考えるべきこと選び方
どこで使う?室内:ピンマイク、室外:ショットガンマイク
録りたい音は?声:単一指向性、広がり:ステレオ or 無指向
動き回る?無線マイク or 外部レコーダーが安心
難しさは?入門用ならRODEやDeityのカメラ直挿しマイクでOK!

🔍 よくあるマイク構成(初心者用)

カメラ使うマイク特徴
一眼レフ/ミラーレスRODE VideoMicro(小型ガンマイク)手軽&音質アップの入門定番
スマホDJI Mic(無線ピンマイク)超高音質+スマホ対応キットあり
ビデオカメラSONY ECM-G1など手ブレ補正や風対策との相性◎

🔍 一眼レフ・ミラーレスカメラ vs ビデオカメラの違い

それぞれのカメラには得意なこと・苦手なことがあります。目的に応じて選ぶのがベストです!


🎥 ビデオカメラとは?

いわゆる「ハンディカム」「業務用カムコーダー」など、動画専用に作られたカメラです。長時間録画や自動撮影が得意です。


✅ 比較表:特徴と違い

項目一眼レフ/ミラーレスビデオカメラ
✅ 画質センサーが大きく、高画質・背景ボケが美しいセンサーは小さめ、全体にピントが合いやすい
✅ 音声外部マイク接続可、でも設定が必要多くはマイク内蔵+音声自動調整で扱いやすい
✅ 操作性映像表現にこだわれるが、設定はやや難しいオート撮影が快適、すぐ撮れる
✅ ズームレンズ交換で対応(光学ズームは制限あり)高倍率の光学ズームが基本で便利
✅ 手ブレ補正カメラやレンズ次第で差あり優秀な手ブレ補正が標準搭載
✅ 連続撮影通常30分制限あり(※機種次第)長時間録画が得意(1時間以上も)
✅ サイズ感本格的、やや大きめ・重め軽くてコンパクト(片手でOK)
✅ 編集映画風に編集したい人向け撮ってすぐ使える素材が得られる

🎯 用途別のおすすめ

用途おすすめ機種
Vlog・作品撮り・YouTube一眼/ミラーレスカメラ
運動会・旅行・家族の記録ビデオカメラ(長時間&ズーム重視)
セミナー・会議録画ビデオカメラ(固定+自動録音)
映画風・映像作品ミラーレス(背景ボケ、色調整◎)

📸 ビデオカメラの撮影設定:基本ガイド

ビデオカメラは基本的に「オート設定」で問題ありませんが、少し調整すればもっとキレイに撮れます!


✅ 初心者向け:設定ポイント

設定項目説明とおすすめ設定
解像度(画質)1920×1080(FHD)を選べば十分
4Kは高画質だがデータが重い
フレームレート(fps)30fps:標準
60fps:滑らか、スロー編集可
ホワイトバランス(WB)オートでOK。色が不安定なら「晴天」「室内」など手動に
フォーカス顔認識AFやAF追尾があるならON
迷うときは「中央AF」もアリ
手ブレ補正基本ON。強力な電子補正付きのモデルもあり
音声設定オートゲインコントロール(AGC)あり→自動で調整される

📍 メニュー設定の例(ソニー製の一般的なビデオカメラ)

  1. 電源ON → 録画モードに切替
  2. MENU → 「画質/サイズ設定」
    • →【ファイル形式】AVCHDまたはMP4
    • →【録画設定】1920×1080 / 60p がおすすめ
  3. MENU →「手ブレ補正」→ アクティブ or スタンダード
  4. MENU →「フォーカス設定」→ 顔検出 or マルチAF
  5. MENU →「マイク設定」→ 自動でOKだが、風音低減をONにすると安心

🎓 結論:どっちを選べばいい?

あなたが重視すること選ぶべきカメラ
映像の美しさ・背景ボケ・作品づくり一眼レフ/ミラーレスカメラ
家族の記録・手軽さ・長時間録画ビデオカメラ
両方バランスよくやりたいミラーレス(例:SONY ZV-E10など)がおすすめ

🎥 動画記録時間が、なぜ「29分59秒制限」があったのか?

「一眼レフ/ミラーレスカメラの録画時間が29分59秒までだった理由」と、
「最近のカメラで録画時間が無制限になってきた背景」をわかりやすく解説しますね。

これは技術的な制限ではなく、法律(関税)による制限が大きな理由です。


📜 背景:EUの関税ルール(旧制度)

かつて**ヨーロッパ連合(EU)**では、

30分以上録画できる機器は「ビデオカメラ」とみなし、高い輸入関税がかかる

という規定がありました(約5.5%の追加関税)。

そのため、各メーカーはこう考えました:

  • 📸 一眼レフ・ミラーレスカメラ → スチルカメラ扱い(写真用)にしたい
  • → 30分以上録画できると「ビデオカメラ扱い」にされてしまう
  • 録画時間を29分59秒までに制限して輸入コストを抑えた

というわけです。


🕒 なぜ最近は無制限にできるようになったの?

✅ 理由1:EUの関税制度の変更(2019年頃〜)

EUは2019年に「30分超=ビデオカメラ」という区分を廃止しました。
これにより、メーカーは制限を外しても追加関税を取られなくなりました。


✅ 理由2:技術の進化

  • 冷却性能の向上(発熱による停止を回避)
  • 新しい動画ファイル形式(exFAT対応で4GB制限を突破)
  • 高速SDカードの普及(データ処理が間に合う)
  • 強力な映像処理エンジン搭載(熱にも強くなった)

📌 無制限撮影に対応している最近のカメラ例

カメラ録画制限備考
Sony α7 IV基本無制限(熱停止あり)高性能冷却設計
Canon EOS R6 Mark II無制限対応(条件あり)冷却とメモリ次第
Panasonic Lumix GH6無制限業務用途も意識
Nikon Z6 II無制限(記録容量次第)exFAT対応で長時間OK

⚠ 無制限=何時間でも撮れるの?

注意点はあります:

制限の種類内容
🔥 発熱長時間撮影でカメラが高温になると自動停止(特に4K撮影)
💾 記録メディアSDカードが遅いと連続記録できない
→ UHS-I/UHS-IIやV30以上推奨
🔋 電源バッテリー切れ対策が必要
→ ACアダプターやUSB給電で解決
🧩 ファイルサイズexFAT対応なら4GB制限を回避可能
FAT32では分割される場合あり

まとめ

一眼レフ/ミラーレスカメラでの動画撮影は、表現の自由度や画質の高さで圧倒的な魅力を持っています。しかし、最初は「設定が難しそう」「録画時間が短いのでは?」と不安になるかもしれません。

本記事でご紹介したように、設定方法を理解すれば、初心者でも作品レベルの動画を撮影できます。また、ビデオカメラやマイクの選び方を知ることで、目的に合った機材選びも可能になります。

あなたの動画制作ライフが楽しく、そして本格的になる一助となれば幸いです。

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